冷たい頬
愛犬をペットホテルに預け茨城に向かいました。
息子が欲しいと言って家族になったトイプードル。
心臓が悪く毎日薬を飲んでいる。
後でわかったけど、息子はTwitterにも心配していることをあげてくれていたようです。
5時間半かけて茨城に着いた。
長男が運転してくれた。
警察署が近くなるにつれてなんとも言えない恐怖感に襲われた。
息子と会ってしまったら本当に死んだことを認めなければならない。
そんな現実を認めたくない。
でも、私は今ここに居る。
息子を迎えに来たからだ。
警察署に着き刑事さんを訪ねた。
事件性がないと思う説明と死体検案書を渡された。
死亡推定時刻 午前4時頃
急性一酸化炭素中毒
発症から死亡までの時間 短時間
駐車場の車の中で練炭2つを燃焼させ死亡しているのを発見
鍵は完全施錠で自宅と車の鍵を持ってます
血中CO濃度は簡易鑑定で60%
揺るぎない自殺を証明するものでした。
息子は確実に死ぬ為に練炭2つ燃焼させていた。
また死体検案書は85000円というのも初めて知った。
この後エレベーターに乗り地下の安置所に案内された。
毛布をかけられて横たわる息子らしい人がいる。
近くに使用した練炭も証拠品として置いてあった。
私は恐る恐る近づいた。
紛れもなく息子だった。
私は息子の頬を触った。
びっくりする位冷たくかたくなっていた。
ごめんね。ごめんね。
辛かったね。苦しかったね。
しばらく声をあげて泣いた。
長男も三男も静かに泣いていた。
息子の顔は今でも鮮明に覚えている。
触った冷たい頬の感触も覚えている。
一生忘れられない。
仕事を辞めて秋田に帰りたい
永遠の別れとなる1ヶ月前に帰って来た時に息子は言っていた。
すぐ帰っておいで
って言えば良かった。
もう少し頑張れなんて言わなきゃ良かった。
でなければ、こんな事にならなかった。
本当にごめんね。ごめんね。
さぁyuto
帰りたいと言っていた家に一緒に帰ろうね